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時計付きの天秤

 

 

人間の身体というものは、20歳を過ぎ成長期を終えると、年月の経過とともに否応なしに老化していきます。

この加齢(老化)による組織変化のことを医学では「退行変性」と呼びます。

いちばん身近でわかりやすい例が、「背が縮む」現象でしょうか。

この現象の原因のひとつに、背骨を支える「椎間板」という組織が経年劣化によって潰れていってしまうことがあげられます。

椎間板のなかの水分が失われてゆき、組織がひしゃげていってしまうのです。

 

椎間板が劣化し変性を起こし始めると、背骨の変形ないし劣化がスタートします。

この、いわば「背骨の老化」具合をはかるバロメーターともいえる「椎間板の退行変性」。

実は、そのスピードにはかなりの個人差が出てくるのです。

しかし、その差は、日常生活における「ほんの些細なこと」にあったりもするのです。

 

いかに椎間板を劣化から守ることができるか。

背骨の若さという部分に直結してくる話にもなるでしょう。

 

まずは、椎間板という組織について説明していきましょう。

 

椎間板とは

 

椎体と椎間板

人体の背骨というのは、ご存知「一本の長い骨」なのではなく、「椎骨」とよばれる小さな骨が「だるま落とし」のように24個積み上がって構成されています。

その「椎骨」どうしの間に挟まって存在しているのが「椎間板」なのです。

 

椎間板の役割

 

椎間板の役割はおもに2つ。

背骨にかかる衝撃を吸収する「緩衝剤」としての役割。

そして、背骨を捻るなど動作の支点としての役割。

 

椎間板の構造

 

椎間板の構造

 

椎間板を真上からの断面で見てみると、外側を「繊維輪」、内側を「髄核」という組織で構成されています。

「髄核」は、衝撃を吸収する実質であり、水分を多量に含むゼリー状の組織です。

その周囲を「繊維輪」と呼ばれるコラーゲン繊維が取り囲むように配置されています。

 

椎間板は血流に乏しい

 

人間の関節軟骨全般に言えることなのですが、筋肉にくらべると白っぽいのがその特徴。

白いということは、血流が乏しい組織であることを意味しています。

もちろん椎間板も例に漏れず、ほとんど内部に血管が走っていません。

なので、一回ダメージが入ってしまうと、修復・再生がきわめて難しい組織なのです。

こういった理由で、椎間板というのは、とても退行変性が起きやすい組織なのですね。

 

 

椎間板の退行変性の過程

 

では、どのような段階を踏んで退行変性がすすんでいくのでしょうか。

まずは退行変性のきっかけとなる、椎間板に負担を与えてしまう原因から。

椎間板にかかる物理的負担

 

人間は、立ったり座ったりすると、椎間板に荷重がかかります。

さらに悪い姿勢をとったり、重量物を持ったりすると、さらなる荷重が椎間板にかかってきてしまいます。

こうして許容値を超えた荷重が、椎間板に日常的にかかる日々を送ると劣化のスピードは加速するのです。

ついでに悪い姿勢でジャンプしたりなんかすると、もう最悪です。

 

それと、もうひとつ。

椎間板の構造上、背骨を「捻る」という動作も大きな負担になってしまうのです。

ですので、特にジャンプや捻るといった動作を繰り返すスポーツなどは、場合によっては椎間板にキズをつけてしまう原因にもなり得ます。

決して運動不足ではないはずのスポーツ選手に「椎間板ヘルニア」が頻発してしまうのは、これが理由だったのです。

 

椎間板の修復は可能か?

 

椎間板にはほとんど血管が走っていない事実は既述のとおり。

では、椎間板という組織には全く栄養が届かないものなのか?

そんなことはありません。

実は椎間板は、上下の椎骨から栄養をもらっているのです。

椎間板の末端部分の組織が上下の椎骨の骨髄部分から「染み込むかたち」で栄養と酸素の交換を行なっているのです。

しかし、直接血流が確保されているわけではないので、その修復スピードはとても遅いのです。

 

椎間板の退行変性のスピードを左右する要因

 

修復しずらい組織である以上、普段からいかに余計な物理的負担がかからないように留意できるかが重要となってきます。

つまりは、姿勢不良や生活習慣にどれだけ気をつけることが出来るかということ。

とくに負担がかかりやすい、※特定の椎間板をいかに壊さないように保持できるかがカギとなります。

(※たとえば腰椎においては、L4~L5間、L5~S1間の椎間板に好発する)

一般的には、この特定箇所の椎間板に破綻が起こってしまい、「ギックリ腰」や「椎間板ヘルニア」といった症状が出現してしまうことが多いのです。

そして、一度でも壊してしまった箇所というのは、もう完全な形で修復されることはありません。

 

いちど破綻した箇所には、その後の生活においてどうしても物理的に負担がかかりやすくなってしまいます。(劣化が進むということ)

これを簡単に言い換えると、古傷を作ってしまったところから老化(劣化)のスピードが早まるということ。

 

椎間板の変性(劣化)の先に待っているもの

 

椎間板がいよいよ完全にひしゃげて、ペチャンコに潰れきってしまうと…。

今度は、動作のなかで上下の椎骨どうしの接触が起きだします。

この物理的接触によって、椎骨の変形が始まってしまうのです。

ちょうどプラモデルの「バリ」のように尖ってしまった椎骨の端の部分が、脊髄ないし神経に接触し始めると神経痛が起きます。

脊柱管狭窄症」なんかが、これの一例に当てはまります。

高齢の方に多く見受けられる腰痛ないし坐骨神経痛の原因です。

 

しかし、この椎骨の変形に至るまでの年月に、かなりの個人差が出てくるのです。

 

背骨の老化(劣化)のスピードを抑えるには

 

背骨の老化(劣化)のスピードをいかにして抑えることができるのか。

そのカギを握る椎間板をいかにして劣化から守ることが出来るのかについて要点を整理してみましょう。

 

①姿勢と生活習慣に気をつける

 

まずは、椎間板にかかる荷重を減らすための工夫が大事です。

 

太り過ぎないことや、重いものを持たないようにすること。

でも、これはばっかりは体質の問題や、その人の仕事内容なんかで仕方がない部分もでてきます。

それよりも大切な事は、ある程度でよいので姿勢や生活習慣に気をつけることなのです。

具体的には、先ほど説明した特定箇所の椎間板に荷重を集中させないようにすること。

これが姿勢に気をつけるということなのです。

重いものを運ぶ仕事にに従事されている方こそ、普段から姿勢に気を付けていただきたいですね。

 

②古傷を持っている方はインナーマッスルを鍛える

 

過去に「ギックリ腰」や「椎間板ヘルニア」といった急性腰痛をやってしまった方は、どうしても「かつての古傷」に負担がかかやすくなってしまいます。

その物理的に脆弱な部分を筋力で補強するくらいの気持ちを持ってもらえると理想です。

インナーマッスルを鍛えることによって、「筋肉のコルセット」を作り上げて弱点を守ってあげられたら良いでしょう。

 

③運動する習慣をとりいれる

 

それと、筋肉が固くなってしまうのも、椎間板にとっては物理的ストレスとなってしまいます。

腰回りの筋肉が硬直してしまうと、それは椎間板を潰す力になるのです。

筋肉のコンディションを保つ上で、適度な運動も生活習慣に取り入れられれば理想ですね。

 

最後にひとこと

 

人間は、太古の昔に「二足歩行」を選択したときから、ことのほか椎間板に負担を掛け続けなければならない宿命を負ってしまったのです。

でも、それは両手を自由に使えるようになったことを意味します。

つまりは、高度に知能を発達させることと引き換えに、首や腰のヘルニアといった椎間板のトラブルを抱えることとなったのです。

これは、四足歩行の動物にはほとんど見られない症状なのです。

 

でも、人間には知恵があります。

生活の中において、ほんのちょっとの工夫を入れていただければ、10年後のQOLは変わってくるものなのです。

 

もし、あなたが過去にスポーツ障害を負ってしまったことがあるのなら、人より少しだけ弱い箇所を守るよう鍛えれば良いのです。

また、重いものを運ぶ仕事や、長時間座りっぱなしで車の運転をする仕事に従事されているのであれば、人より少しだけ姿勢を意識するよう気をつければ良いのです。

 

もし、そういった予防的な部分での関心の高い方、もしくはお身体のメンテナンスを考えてらっしゃる方こそ、カイロプラクティックの「予防医学」という考え方に共感していただけるものと信じております。

 

記事担当 三橋

 

 

 


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