・鶏レバー(生)…14,000μgRAE
・豚レバー(生)…13,000μgRAE
・牛レバー(生)…1,100μgRAE
・やつめうなぎ(生)…8,200μgRAE
・うなぎ(かば焼き)…1,500μgRAE
・あなご(生)…500μgRAE
・卵黄(生)…470μgRAE
【院長コラム】マタニティ期におけるビタミンAの摂取量について
“妊婦さんはビタミンAの過剰摂取に気を付けて”
今では、おそらく誰でも耳にした事のある話だと思います。
でも、意外とその先の話はとなるとご存知ない方が多いのでは?
なので、ちょっと調べてみました。
Contents
妊娠中にビタミンAを過剰摂取してしまうと
それでは、実際に妊婦さんがビタミンAを過剰に摂ってしまうとどのようなことが起きるのでしょうか?
その前に、ビタミンAのその性質から理解しましょうか。
なぜビタミンAの過剰摂取が有害なのか
過剰摂取がいけないのは、ビタミンAの性質である「脂溶性」、つまりは脂に溶けることが出来る性質に理由があります。
そもそもビタミンはおもに「水溶性」と「脂溶性」とふたつの性質に分けることが出来ます。
ビタミンCやビタミンB群などといった水溶性のビタミンについては、余分なぶんは速やかに尿として体外に排出されてしまいます。
しかし、脂溶性のビタミンについては、余剰分は内臓などに蓄積されていってしまうのです。
とくに妊婦さんに限ったことではなく、一般の方々も水溶性と違って、ビタミンEやDといった脂溶性ビタミンをサプリメントなどで摂取するときは気をつけないといけないのですね。
ビタミンAを過剰に摂取してしまうと
妊娠中、ビタミンAを過剰摂取してしまうと、胎児には水頭症、口蓋裂(こうがいれつ)といった先天的な異常をもって産まれてきてしまうリスクが高まるそう。
妊娠3か月までの初期の段階がいちばん影響が大きいので、とくに気を付けなくてはならないのだとか。
ビタミンA不足も良くない
かといって、ビタミンAが不足してしまうのも健康上、良くありません。
そもそもビタミンAには、皮膚、それと、のど、鼻、肺、気管といった組織の粘膜を健康に保つといった働きがあります。
なので、欠乏してしまうと皮膚と粘膜の生体バリアが弱ってしまい、簡単にウイルスの侵入を許してしまい風邪をひきやすくなってしまうのです。
適量を摂ることが何より重要なのですね。
ビタミンAを適量摂取するための工夫
それでは、妊娠中にビタミンAを適量摂取するためには、何を工夫すれば良いのでしょうか?
それには、まずビタミンAについてより深く知る必要があります。
そもそもビタミンAとは
実は、ビタミンAというのは大きく2種類に分けることができるんです。
それは「レチノール」と「βカロテン」。
一般的にいうビタミンAとは「レチノール」のことを指します。
うなぎやレバーなどに多く含まれています。
もう一つの「βカロテン」は、緑黄色野菜に多く含まれており、体内に入ってはじめてビタミンAに変換されます。
つまりは、「βカロテン」とはビタミンAの前段階の物質だったのですね。
体内に入って、必要な分だけビタミンAに変換されるのです。
ビタミンAを適量摂取する工夫
ここで本題に入りましょう。
ビタミンAを「レチノール」として摂取してしまうと、余剰分を体内に溜めてしまう可能性が出てきます。
しかし、「βカロテン」として摂取すれば、必要な量しか体内でビタミンAに変換されないから過剰摂取になりにくい訳なのです。
つまりは、妊娠中ビタミンAは、なるべく肉類からではなく、緑黄色野菜からβカロテンという形で摂取するべきなのですね。
妊婦さんのビタミンA摂取量の基準
それでは、せっかくなので妊婦さんがビタミンAを一日にどれだけ摂れば良いのかを調べてみました。
妊婦さんが1日に摂取したいビタミンAの量
1日に摂取したいビタミンAの量は「日本人の食事摂取基準(2015年版)」によると、18〜29歳の妊婦さんなら、妊娠初期~中期までで650μgRE、〜 妊娠後期までで730μgRE。
おなじく30〜49歳の妊婦さんは、妊娠初期~中期までで700μgRE、〜妊娠後期までで780μgREとされています。
※日本人の食事摂取基準(2015 年版)より参照
https://www.mhlw.go.jp/file/04-Houdouhappyou-10904750-Kenkoukyoku-Gantaisakukenkouzoushinka/0000041955.pdf
ちょっと、わかりづらいので一般的な食品100gあたりのレチノール含有量でみてみましょう。
レチノールで摂取した場合のビタミンA含有量
参考までに、一般的な食品に含まれるレチノール量を貼っておきます。
100gあたりに含まれるレチノール量
1日のビタミンAの摂取上限量は
では、1日の摂取量の上限はどのくらいなのでしょうか?
「耐用上限量」といい、2700μgREを一日に超えて摂取してしまうと過剰症のリスクがでるとされています。
まとめ
妊娠初期はとくに赤ちゃんの体を作るのに鉄分を必要とします。
さらには胎内の赤ちゃんも支えるにあたって、血液量も大幅に増えます。
したがって妊婦さんは、なおのこと鉄分が不足しがちになるので、つい鉄分を多量に含むレバーを摂取しようとしてしまうものです。
しかし、レバーには大量のレチノールが含まれているので、ビタミンAの過剰摂取が懸念されてしまいます。
とくに妊娠初期から中期のあいだは、胎児に与える影響が大きいので、この時期だけはレバーの摂取は控えたほうが得策でしょう。
代わりにカボチャ、人参、モロヘイヤ、小松菜などといったβカロテンというかたちでビタミンAを摂取したほうが賢明です。
妊娠するとお母さんの免疫も弱ってしまい風邪を引きやすくなります。
ビタミンAが不足してしまうと、粘膜が正常な状態を保てなくなりウイルスなどの攻撃に負けてしまいます。
妊娠初期から中期の時期だけは、過剰摂取とならないように、かといって不足することのないように上手く摂ってみてください。
快適なマタニティライフの一助になれたら幸いです。
記事担当 三橋
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