【院長コラム】カイロプラクティックと整体との違いとは?
患者さんからよくいただく質問で、こんなものがあります。
「カイロプラクティックと整体って、何が違うの?」
非常によく質問されることが多いのですね。
この場を借りて、説明させていただきましょう。
Contents
カイロプラクティックと整体におけるルーツの違い
まず大前提として、いわゆる「整体」という言葉の括りが広すぎることを先に挙げておきます。
もちろん、きちんとした定義も確立されてないはずです。
ですので、あくまで私個人の私見として、参考にされてください。
それと、中国語で言うところの「整体」は、日本でのそれとは少しばかり違う解釈となり、日本でいう「整体」とは若干の違いを含んできます。
つまりは、
日本の整体≠中国の整体
ということなのです。
なので、ここではあくまで「日本の整体」であることを前提として話をすすめていきます。
ごくごく簡単に申し上げると、「カイロプラクティック」とは米国式の整体とも言えましょうか。
西洋医学、つまりは解剖学がベースとなっています。
それに対して、いわゆる「整体」とは、もともと東洋医学にルーツを持ち、敢えて言うならば中医学をベースにした東洋式の整体とも申し上げましょうか。
なので「経絡」ないし「ツボ」がベースとなります。
つまりは、ルーツが西洋医学と東洋医学のどちらにあるのかということになります。
カイロプラクティックの始まり
では、カイロプラクティックは、いつごろ世に登場したのでしょうか。
整体にくらべると、カイロプラクティックの発祥はだいぶ後で、今からおよそ100年前である1895年にD.D.パーマーという米国人によって創案されたのが始まり。
当時、外科的手術や服薬など対症療法に終始する西洋医学に疑問を感じたパーマー氏が、東洋医学における「気」に着想を得て始めたとされています。
人間の身体には、本来、自分自身を治癒させるための「自己回復力」が備わっており、それが何らかの原因で正常に作用しなくなってしまうことにより様々な疾病を抱えてしまうのだと考えたのですね。
その論拠は、「気の流れ」。
パーマーは、とくに「気」という概念を「イネイトインテリジェンス(略してイネイトと呼ぶ事が多い)」と英語で表現したのです。
脳から脊柱を伝って流れている「イネイト」が背骨の歪みによって乱されることによって、自己回復力が発揮できなくなると考えた訳です。
その歪みを脊柱から取り除いてあげれば、自己回復力によって患部が自然に治癒するだろうと…。
だから、初期のカイロプラクティックは、それこそ脊柱にしかアプローチしなかったんですよね。
現代的なカイロプラクティックへ
その後、すんなりと代替医療としてアメリカ社会に受け入れられた訳ではなく、実は非常に社会からバッシングを受けた時期もありました。
「カイロプラクティックなるもの、いかがわしきもの」
そんな声が、アメリカ社会で大半を占める、不遇な時期もあったのです。
しかし。
当時、志の高いカイロプラクターたちによって、もう一度きちんとした科学的根拠にもとづいて治効機序を構築し直そうとする機運が高まりました。
その論拠となったのはもちろん「イネイト」ではなく「解剖学」。
つまりは、ここでやっときちんと科学にもとづいた治療法として生まれ変わったのです。
現代的なカイロプラクティック、つまりは現在のオーソドックスなスタイルのカイロプラクティックの登場となった訳です。
そもそもカイロプラクティックとは何?
では、カイロプラクティックとは、ひと言でいうと何なのでしょう?
その語源は、ギリシャ語の「手(カイロ)」と「技(プラクティック)」から来ています。
要するに、薬や道具などをいっさい使わず、徒手によって体を改善させるという意味。
だから、必ずしも関節をボキボキするのがカイロプラクティックというわけでもないのです。
ここで再び、かなり個人的な私見を述べさせてください。
「人間の本来持っているはずの自然治癒力をふたたび発揮出来るように整えてあげること」がカイロプラクティックなのではないかと自分は考えますね。
それは、あくまで表面的な症状にとらわれることなく、その下に潜んでいる本質的な原因にきちんとアプローチすることが原則。
そのことによって初めて根本的な解決に導びける…。
そう。カイロプラクティックとは、哲学に根ざしたものなのです。
「こうあるべきだ」という点にきちんと軸足を置いて、あくまで根本的解決を目指すのです。
実は、カイロプラクティックを教える学校に入学すると、まず最初に習うのは例外なく「カイロプラクティック哲学」について。
そのくらいカイロプラクティックという考え方は、その「あり方」を大事にするのです。
つまり整体とカイロプラクティックとの違いとは?
勘の良い方は、うすうす気付かれているかも知れませんが…。
表面的な症状にとらわれ過ぎることなく、潜在的に潜んでいる本当の原因に着目すること。
それによって、人間が本来持ち合わせているはずの自己回復力を復元させるという考え方。
これこそが東洋医学の考え方そのものだとは思いませんか?
「出たもの」を外科手術によって切除する。
「炎症している部分」を薬によって鎮める。
こういった対症療法に終始しがちな西洋医学に異を唱えたのがD.D.パーマー氏だったわけなのです。
これって、そもそもの考え方自体が東洋医学の影響が強かったと言えませんか?
ということは。
カイロプラクティックもそのルーツを辿っていくと、東洋医学に繋がるということ。
つまりは、「カイロプラクティック」も「整体」も一般の方々にとっては同じものと捉えても良いのではと考えます。
その治効機序を解剖学に求めるのか、または経絡やツボに求めるのか。
あくまで根本的解決に主眼を置き、自己回復力の復元こそが問題解決の本質であるという考え方。
これって東洋医学の思想そのものだと自分は思うのです。
記事担当 三橋
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