出産後6ヶ月経過しても解消されない体のふらつき、違和感に悩まれていたケース【産後ケアと骨盤矯正】
こんにちは、院長の三橋です。
当院にいらっしゃるクライアントさんたちとのやりとりのなかで、特に印象深かったエピソードをこのブログで紹介させていただいています。
今回は当院が産後ケア、産後の骨盤矯正として提供している「産後のボディケアコース」に通われはじめたクライアントEさんのケース。
出産後6カ月ほど経過したタイミングで、ボディラインの変化だけでなく「体のふらつき」をはじめとする全身にわたる漠然とした不調に悩まれての来院でした。
まさに骨盤軸整体の日常を切り取った1ページであり、これから産前産後ケアを検討されている方たちにとって参考となれば幸いです。
Contents
出産後6カ月経過してから産後ケア、骨盤矯正を始めようとされた理由
Eさん、すでに出産後6カ月経過してからの来院ということで、当院の「産後のボディケアコース」にいらっしゃるクライアントさんのなかでは比較的遅いタイミングでの来院となりました。
新型コロナウイルスに対する警戒感もあって、出産直後は整体院に足を運ぶのことにためらいがあったのだそう。
しかし、肩こり腰痛、膝の痛みだけでなく、半年経過してもなお「体のふらつき」や「不安定感」といった違和感が取れないことに不安を感じて、いよいよ通院を決意されたのです。
さらには出産してすっかり変わってしまった姿勢も、どうにかしなければならないと。
ピラティスに精通されていることが整体院選びにも反映されたケース
ところでEさん、妊娠前からピラティスに通われているそうで、もともと体への関心がとても高かったのだとか。
そういったこともあってか、初回のカウンセリングでも痛みやコリといった症状はともかく、姿勢変化や違和感について特に強く訴えてらっしゃいました。
おそらく出産して自身の体に生じる些細な「変化」に対して、とても敏感な方だったのでしょう。
ピラティスをされていたことが姿勢変化だけでなく「体のふらつき」や「不安定感」といった違和感をことさら強く感じさせる結果に繋がったのではと推測できるのです。
妊娠出産で自分の体に何か重大な変化が起きてしまったことによって、産後半年経っても以前のような身のこなしが出来なくなったままであるのだと考えたのだそう。
そして、この漠然とした「違和感」について、きちんと答えることの出来る整体院をインターネットで探した結果、当院のホームページに辿り着いたのだとか。
出産後に自覚する体のふらつきや不安定感といった違和感の正体とは
ところで出産後に自覚しがちな、こういった「体のふらつき」や「不安定感」といった違和感の正体とはいったい何なのでしょう?
これについては様々な原因が考えられるでしょう。
まず出産後1カ月ほどまでは、リラキシンとよばれるホルモンの影響で骨盤の関節部分を支える組織が物理的に緩んでしまうことが挙げられます。
しかし、Eさんの場合はすでに産後6カ月にもなろうかというタイミングでしたので、リラキシンによる影響については少し考えにくいケースであったのです。
むしろ当院では、こういった「体のふらつき」や「不安定感」については「重心の揺り戻し」に起因する筋肉の機能低下によるものだと考えます。
「重心の揺り戻し」とは簡単に言うと、妊娠から出産までの過程で大きくボディバランスが変化してしまうことで体幹バランスの崩れが生じてしまい、うまく体に力が入らなくなってしまう現象。
特にお尻や内ももといった、本来は股関節を支えるように働く筋肉が機能できない状態のままにあると、それこそ妊婦さんのような歩き方を産後も引きずってしまうことになります。
それだけでなく、あたかも骨盤が開いたように見えてしまう元凶を作ってしまうことにも繋がってしまうのです。
つまり、Eさんの場合どちらかというと「重心の揺り戻し」からくる全身の筋肉の機能低下による影響が大きかったものと考えられるわけ。
そして、Eさんにはさらに「もうひとつの理由」についてもお話しすることとしました。
それはEさんがピラティスを通じて、ことのほか身体に精通されていたからです。
インナーユニットとよばれる体幹の中枢を支える筋肉群のもつ機能
産後女性の体に「体のふらつき」や「不安定感」をもたらす、もうひとつの理由とは。
それは人間の体幹部の中枢を支えるインナーユニットとよばれる筋肉群の機能不全です。
インナーユニットとは人間の腹部を骨格に代わって物理的に支えているインナーマッスル群の塊であり、昨今、一般によく知られるようになった骨盤底筋(こつばんていきん)がまさにインナーユニットの一部を構成する筋肉となります。
(※骨盤底筋が深く関わっていることからも分かる通り、今や産後ケア、産後の骨盤矯正の本質を考える上で、とても重要な位置付けにあるのがインナーユニットであるので、この機会にぜひ上記ブログを読んでみて下さい。)
このインナーユニットを構成する筋肉群のなかで、ローカル筋として分類される多裂筋と腹横筋とよばれる筋肉がいわば「ひとつ先の動きを予測して機能する」という特徴的な働きを持っています。
”ひとつ先の動きを予測するように起動して、予想される負荷に対抗できるだけの剛性を体幹部に作り出す。”
これをローカル筋のもつ「フィードフォワード機能」といいます。
つまり、頭の中で考えている「次の動作」に対してコンマ何秒か早く働き始める筋肉が背骨を支えるように働いてくれるおかげで、人間は滑らかに次の動作に移ることが出来るというわけ。
例えば、歩いているとき不意に立ち止まって物を拾おうとする動作なんかは、こういった筋肉の働きによって成立しているのです。
そして、こういったローカル筋はインナーユニットとして構成する筋肉それぞれが正しく互いに協調して働ける状態にないと、正常には機能してくれないのです。
だから、骨盤底筋だけ単体で鍛えようとしても、あまり意味をなさないことになります。
産後ケア、産後の骨盤矯正の本質を突き詰めていくと、まさにインナーユニットの機能回復という点に行き着きます。
そして、Eさんにはピラティスでインナーユニットに対して最初から予備知識をお持ちになっていたので、ローカル筋のもつひとつ先の動きを予測して働く「フィードフォワード機能」についてお教えすることにしたのです。
Eさん、なんとなく知っていたインナーユニットという知識が、この機会に生きた知識として肉付けされたことになった訳なのですね。
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