産後ケアで肩こりをどれくらい改善させてあげられるか?虫歯の有無が指標になるという話
こんにちは、院長の三橋です。
産前産後に限らず、腰痛とならんで実に多くの方を悩ませる肩こり。
もちろん当院を訪れるクライアントの皆さまたちの中にも、肩こりの苦しさを訴える方は多くいらっしゃいます。
育児において日々繰り返される抱っこはもちろんのこと、コロナ禍のなか外出する機会が極端に減ったことによる運動不足など、その理由はさまざま。
しかし、同じ状況下にあっても、肩こりの程度は人それぞれで、軽い方もいらっしゃれば、重い方もいらっしゃいます。
いったい、どうしてなのでしょう?
また、整体カイロプラクティックで、果たしてどこまで改善が期待出来るものなのでしょう?
Contents
育児休暇にある女性が抱える肩こりについて
当院の産後のボディケアコースにいらっしゃるクライアントさんの多くは育児休暇中にある女性の方々で、皆さん程度の差こそあれ、何かしらの肩こりを抱えていることがほとんどです。
もちろん、ほとんど肩こりを自覚しないような方もいらっしゃいますが、それは少数派となりましょうか。
ところで、こういった育児休暇中にある産後女性にお話をお聞きするなかで興味深いのが、会社勤めをしていた時とくらべて肩こりの種類が変わったという声。
さらには凝る場所が変わっただけでなく、肩こりの程度も緩和してしまったという話もお聞きします。
会社勤めされていた時は、場合によって頭痛や吐き気を催してしまうほど重症だったものが、育児休暇中はそこまで酷くはならなくなったという話が少なくないのです。
育児休暇中に限っては、肩こりの種類と程度が変わってしまったという方が実は多くいらっしゃるのですね。
社会的ストレスから抱えてしまう肩こり
一方、会社勤めをされている方々の抱える肩こりについて。
そもそも業務の内容が力仕事であるわけでもないのに、なぜ肩こりが発生してしまうのでしょうか?
もちろん長時間のデスクワークで同じ姿勢をとり続けることがその一因であることは言うまでもありません。
運動不足や加齢からくる姿勢不良も、原因として挙げられるでしょう。
しかし、会社勤めで抱えてしまう肩こりについては、こういった物理的な原因よりも、精神的な原因、社会的ストレスが原因として、かなり大きな部分を占めているのではと考えるのです。
業務に対する責任感、長時間の拘束、人間関係、他者からの視線などが社会的ストレスということになりましょうか。
ストレス(緊張感)を感じることで自律神経系のバランスに変化が起き、首肩を支える筋肉への血流が滞ってしまうことで肩こりが生じてしまうのです。
なお、これについてはその方の性格に負う部分が大きく、同じ部署で同じ業務をこなしていても、肩がまったく凝らない方がいらっしゃるのは、これが理由。
ストレスに対する感受性の「差」が肩こりの明暗を分けるのであり、一般的に楽天的であったり、ポジティブな思考の方に肩こりで悩む方が少ないという事実からも理解しやすいかと思います。
育児休暇中に肩こりが軽くなる方、重くなる方
育児で抱えてしまう肩こりは、おもに抱っこや授乳などをはじめとする肉体的疲労によるもので、言い換えればフィジカルな原因によるものが大きいと考えます。
一方、会社勤めで抱えてしまう肩こりは、多くは社会的ストレス、つまりメンタルな原因によるものが大きいと言えましょう。
ですので当然、原因を別にする肩こりである以上、肩こりの種類自体が異なることで、凝り方や場所、程度に変化を感じるのは当然であるのです。
だから、よっぽど神経質だったような(ストレスに対する感受性の高い)方ほど育児休暇中の方が肩こりが楽になる可能性があり、そうでない方はひょっとしたら育児休暇中の方が肩こりが酷くなったように感じるのかも知れません。
少なくとも育児休暇中の間だけは頭痛薬を飲むようなレベルの肩こりから解放されたという話は、よくお聞きします。
ただ、これも昼夜を違わず泣き続けるなど、とりわけ手の掛かるお子さんだとまた話は変わってくるので、一概に論じることは出来ません。
あくまで一般論のなかでの話となります。
産後ケアの現場で抱えている肩こりの原因を探るにあたって
目の前のクライアントさんが抱えている肩こりを果たしてどこまで緩和させてあげられるのか?
これについては、その主な原因がメンタルにあるのか、フィジカルにあるのかで随分と変わってくるものと考えます。
言うなれば、落ち度がなくとも抱えてしまうのがメンタルを原因にもつ肩こりなのであって、その点フィジカルを原因にもつ肩こりは改善の余地が充分に見込めるということになります。
つまり、フィジカルに原因をもつ肩こりに限っては、もっと楽に抱っこが出来るように、もっと姿勢を良く出来るように骨盤軸整体によって筋肉のパフォーマンスを変えてしまえさえすれば良い訳ですから。
そこで、重要な指標となってくるのが以下のポイント。
- 過去に寝違えた経験があるか
- 食いしばり、歯ぎしり、噛み締めなどの痕跡があるか
- 社会人になる以前に肩こりの自覚があったかどうか
日常的にストレスを抱えてしまいやすい方ほど、実は寝違えてしまうことが多いもの。
また、そういった方ほど早い年齢から肩こりを自覚し始めてしまっているもので、さらには咀嚼(そしゃく)に関係する顎(あご)や首などの筋肉が凝っていることが多く、食いしばりや歯ぎしりなどの痕跡があるものなのです。
なお、食いしばりや、歯ぎしりの痕跡については、こちらは奥歯の磨り減り方を見るまでもなく、虫歯が出来やすいかどうかでも伺い知ることが出来ます。
就寝時というのは、それこそ自分の歯が割れたり、欠けてしまうほどの力で噛み締めてしまうもので、歯の表面を覆うエナメル質にわずかな亀裂でも入ってしまうと、そこから虫歯の原因菌の侵入を許してしまうことになるからです。
つまり、ストレスと虫歯とは因果関係があったということになります。
この辺りを早い段階で目の前のクライアントさんからお聞きすることで、どのくらいまで抱えている肩こりを軽減させてあげられるかを推し量れるのです。
フィジカルな部分に原因をもつ肩こりであれば、骨盤軸整体が活躍できる余地が充分にあるからです。
また、たとえメンタルに起因する肩こりであっても、体が抱えている不調を減らしてあげることで肩こりの程度を軽減させてあげることが充分に期待出来ることも付け加えておきます。